内装・サッシ
内窓によるサッシの断熱
後付け内窓
内装は日常の暮らしに大変大きく影響する要素です。和洋モダン様々な様式などのデザイン面だけでなく、健康や安全にも配慮したいところです。

面材・床材やクロスに使われていた接着剤などから出るホルムアルデヒドなどが健康を損なう事が明らかになり、現在はほとんど影響が出ない範囲でしか使用されていません。逆に、湿気や有害物質を吸収したり無害化する壁材(クロスや漆喰系)の開発が進み採用されるケースが増えています。

健康を損なう要素はホルムアルデヒドだけではありません。日本の住宅でまだ一般的な局所冷暖房により住宅内に温度差が生じる為に起こるヒートショックによる心筋梗塞なども問題となっています。

最近まで国交省が行なっていました『エコポイント制度」(2015年10月終了)の主眼は住宅の省エネ化ですが、建物を高気密高断熱化する事で建物内の温度差を小さくする事ができ、ヒートショックの原因を少なくするという健康面のメリットも小さくありません。リフォームで完全な断熱をするにはかなりのコストがかかりますが、既存のサッシの内側に内窓を設置するだけでも大きな効果が得られますので、比較的手軽な室内環境改善手段と言えるでしょう。

安全に関しては、家庭内事故の原因としては浴槽での溺死が一番で、ついで転倒転落が多数とされています。浴槽での溺死については深酒や疲労により入浴中に寝てしまう事が主な原因ですので、住宅その物が原因となることはあまりありませんが、転倒転落に関しては住宅に大きな原因があるケースが多いようです。床では数センチの段差やカーペットにつまづくケース、階段は急勾配や曲がり部分が上階にあるケースでの足の踏み外しが指摘されています。床段差の解消は小さなスロープを付ける事で解消できますので大きなコストはかかりません。厚手のカーペットは滑り止めでしっかり固定する方法もありますが、使用しないのが一番です。

階段はプランから見直さなければなりませんので、少々大掛かりな工事となります。お子様が巣立たれてご両親だけで暮らすことになられ、老後の暮らしを快適にされる事を目的としたリフォームを決意されたケースなどでは、是非とも階段の見直しをお考え下さい。登り段数を1段増やしたり、曲がり部分を階下に計画したりするだけでも安全性はとてもお大きくなります。

転倒や転落を防ぐ上で手すりの設置も大きな効果があります。しかし、ただむやみに付ければ良いというものではありません。使用者の身長や障害の具合などにより設置高さは慎重に決める必要があります。また、石膏ボード下地は体重を支えられませんので、構造用合板の下地に替える必要もあります。いづれにしても経験と知識を備えた設計士や施工者に依頼することが一番です。


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