屋根
屋根は住宅を日差しや雨から守る大切なパーツです。その屋根が劣化すると、雨水が住宅の内部に浸入し、さらに重要な構造部材である木材を腐らせ、住宅の寿命を縮めていきます。屋根の定期的な点検と補修は、住宅の維持には不可欠で、早めの対処が大きなコストをかけない秘訣と言えるでしょう。

傷みの程度により、傷んだ箇所の補修と塗装で済むケースもあれば、傷みがひどく屋根材を撤去して下地から補修して葺き替えしなければならないケースも有ります。

住まいの相談ステーションにご相談頂ければ、専門家が検査して適切な工法をご提案いたします。

劣化が進んだカラーベスト

劣化が進んだカラーベスト


種類 重さ 特徴
瓦(葺き土留め) 85〜110kg/m2 耐久性・断熱性・重厚
瓦(桟木留め) 43〜50kg/m2 耐久性・断熱性・重厚
カラーベスト 20kg/m2 耐久性20年、断熱性小、デザイン性(軽快)
金属(ガルバリウム鋼板やジンカリウム鋼板などが主流) 5〜7kg/m2 耐久性30年、断熱材使用可能、デザイン多様(和、洋、モダン)
屋根材_重さと特徴

日本瓦はもともと土で接着していたためとても重く、太い柱と梁材で支える必要がありました。近年瓦は桟木に留められるようになり、重量は約半分になっています。20世紀後半になって建築の洋風化にともないカラーベストなどの新素材がもてはやされ、重量はさらに半分以下になりました。ところが、カラーベストは耐久性に乏しいだけでなく、その材料として使われたアスベストには大きな発がん性がある事が判り、葺き替え時の解体作業をどのように行なうかが問題となっています。

耐震性を向上させる為には、屋根の軽量化は大きなメリットとなります。しかし、瓦から金属屋根への葺き替えは良いのですが、カラーベストの場合は、解体工事が発生しないカバー工法(重ね葺き)で既存屋根の上に軽い金属屋根をかぶせてしまう方が安全といえます。(カラーベスト+金属屋根の重量は瓦の約半分)

耐震性能の上で瓦が悪者にされる傾向がありますが、瓦のままでも壁の補強によって必要な強度を得られるケースもありますので、耐震診断によって瓦をかえる必要がないと判断できれば、むりに葺き変える必要はありません。むしろ、瓦には耐久性、保温性、静粛性など優れた点も多いので、また街並保存の点からも残していきたい日本の建築文化ではないでしょうか。

 


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